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【贈与税】骨董品に相続時精算課税?

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【贈与税】申告するの忘れてませんか?


こんにちは。税理士の山口です。
(→【税理士】山口の紹介

さて、今回は、土地、株、骨董品などを持っている親の相続税対策のお話。
(サラリーマンも個人事業主も使える節税方法です。)

例えば、こんな親子がいたとしましょう。

親父「息子よ…。私はもう70歳になる。私が元気なうちに、お前に全財産を託したい。」

息子「父さん…。でも、110万円を超える贈与は、親子間でも【贈与税】がかかるんだよ。」

親父「息子よ…。先日、税理士に相談してみたら、どうやら【相続時精算課税】なる特例があって、その特例を適用すると、なんと贈与税を支払わなくても良いらしい。」

息子「父さん…。本当かい?それでは、有難く頂戴するよ。」

親父「息子よ…。さぁ、受け取れ。私の全財産2,000万円を費やして買った、このを。」

息子「父さん…。心の底からガッカリだよ。」

心中お察し申し上げます。
どうせなら、2,000万円は現金で欲しかったですよね。

しかし、壷と言っても2,000万円。
2,000万円の価値のある物を贈与したならば、本来、贈与税はかかるはず。

それでは、今回のキーワードである【相続時精算課税】とは一体どんな制度なのでしょうか?

【相続時精算課税】とは、65歳以上の親から20歳以上の子へ贈与する場合、贈与を受けた年の翌年2月1日~3月15日までに相続時精算課税選択届出書を届け出ることで、2,500万円の特別控除(2,500万円を超える部分は一律税率20%の課税)が受けられるというものです。

なるほど。
だから、2,000万円の壷を贈与しても、特別控除の枠内だから、贈与税の支払いが不要となるのです。
(仮に、3,000万円の壷だったら、特別控除の枠外の500万円×20%=100万円の贈与税がかかります。)

しかし、ここで勘違いをしないで頂きたいのは、取引が非課税になったというわけではありません。

皆さん、頭に?マークが出てますね。

実は、【相続時精算課税】の適用を受けた贈与財産は、相続時に再度評価額を合算されて、相続税の計算に組み込まれます。
上の例では、もしその後に親父さんが亡くなった場合、息子に贈与したはずの壷の価値が、親父の亡くなったときの財産として、相続税の課税対象に反映されるのです。
つまり、特別控除の枠内であればたまたまそのとき税金を払わないで済むだけであって、本来的には、相続税として後でしっかり取るよって制度です。

息子「それじゃ、相続時精算課税を適用して贈与してもらっても、全く意味がないじゃないか!」

いえ、意味はありますよ。
ポイントはです。

実は、2,000万円で親父さんが購入した壷は、後日、歴史学的に大変貴重なものであると判明し、なんとプレミアがついて、親父さんが亡くなるときには2億円の価値になっていました。

相続時精算課税の適用を受けた贈与財産は、相続時に再度評価額を合算されるにしても、贈与時の時価である2,000万円として評価されます。
しかし、もし親父さんが贈与していなければ、この壷は相続時の時価である2億円で評価されることになります。

つまり、相続時精算課税は、将来、価値が上がる財産の評価額を、現状で引き止める(つまり節税する)ことができるのです。
仮に、評価額2,000万円と2億円では、相続税に天と地ほどの差があるのは容易に想像できますよね?

それに、相続税にも【基礎控除】があり、【5,000万円+1,000万円×法定相続人数】部分は非課税です。

今回の例でいいますと、全財産が2,000万円の壷だけでしたから、仮に法定相続人が息子1人だけだとしても、5,000万円+1,000万円×1人=6,000万円で、非課税枠内ですので、相続税はかかりません。

つまり、相続時精算課税は、相続税の基礎控除内に収まるのであれば、税金が一切かからずに親から子へ財産を承継できるのです。

相続時精算課税のメリットはお分かり頂けたでしょうか?
今回は極端な例として骨董品を挙げましたが、身近なところでは、土地や株なども将来価値が増加する可能性があるものですよね。現在、土地の値段も株価も大変お安いですので、相続時精算課税を利用するには悪くない時期でしょう。

もちろん、デメリットとしては…贈与財産の価値がどんどん下がっていくような事態が起こった場合です。相続時には二束三文の財産が、贈与時の高い評価額で評価されてしまいますからね。
また、一度、相続時精算課税選択届出書を提出すると、その選択の対象となる親からは、通常の110万円の基礎控除のある贈与を今後一切受けられなくなりますので、選択を誤ると、取り返しがつかなくなります。

皆さんはこの特例の存在だけを頭の片隅に置いておいて、もし実際に利用をご検討される場合には、手前味噌で恐縮ですが税理士に相談されるという方法を取るのが最善の策かと思われます。
知らなきゃ損して、知ってりゃ得する節税のお話。

佐野、栃木、宇都宮、小山、足利、鹿沼対応の【山口税理士事務所】
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